イスにすわって足を組んだときやあぐらをかいたとき、どちらかをいつも上にするクセのある人が多いのではないでしょうか。
女性なら横すわりをしたとき、同 じ側に足をくずす習慣がある人も多いと思います。
しかし、こうした習慣が膝痛や腰痛、肩こりや冷えなどの原因になっているのです。
その理由は、股関節のゆがみにあります。
例えば左足に足をくずす習慣のある人は、常に片側の筋肉が緊張した状態になります。
するとその筋肉の中を通る血管が圧迫され、血行が悪くなります。
血行が悪くなると酸素や栄養がうまく運ばれなくなり、老廃物の排泄が滞るので股関節につながる筋肉がかたくなります。
その結果、さらに足をくずさないと苦しくなります。
股関節がゆがむような習慣で筋肉のつき方が変わってしまい、
それに影響されて股関節のゆがみがひどくなるという悪循環になってしまうのです。
こうした現象は、実はほとんどの人にあるとされています。
股関節のゆがみは下半身の血行を悪くするので、足の冷えや膝痛などと関連します。
また骨盤内の臓器の血行も悪くなるので、生理痛や生理不順などの症 状も引き起こします。
さらに頭寒足熱という人体の原則にも反するので、自律神経のバランスをくずし、
自律神経失調症、頭痛、不眠なども引き起こすのです。
股関節のゆがみを解消する方法として考案されたものがひもしばりです。
試しに膝の上をぎゅっとひもでしばってみてください。
このときに注意するのは、細くくい込むようなひもを使わないことです。
また、強くしばっても、足の血管は筋肉の内側を通っているので、血行が妨げられることはありません。
最初 は膝上に1本、慣れてきたら膝下、くるぶしのすぐ上(足くび)を加えて3点をしばると完璧です。
最初はゆるめに、慣れてきたらぎゅっとしばってください。
実際に行うと、しだいに少し不自由な感じがしてきますが、これは股関節のゆがみによるものです。
ふだん無意識でくずしている左右のバランスをくずさ せないために、違和感を覚えるのです。
ひもしばりは、職場でデスクに向かっているときや睡眠中でもできます。
最初は違和感があって眠れないという人もいま すが、
慣れてくると「ぐっすり眠れるようになり、翌朝の爽快感が違う」という人もたくさんいます。
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